どこかで『白いセーター』(今村夏子)というタイトルを聞き、読みたくなって掲載誌『たべるのがおそいvol.3』をamazonから取り寄せて、読みました。
面白かった~!それほど大きな事件も起こらない日常生活に潜む、ちょっとした悪意、ちょっとした行き違い、でもそれを超えるちょっとした優しい気持ち。それらがとても上手に表されていて、この一作で今村夏子のファンになってしまいました。彼女の作品『こちらあみ子』編んでみようと思っています。私の脳内では「あみ子」は「編み子」と勝手に変換されています^_^;
『白いセーター』の中には、去年のクリスマスに同棲中のフィアンセからプレゼントされた、白いセーターが出てきます。細かい描写は無いのだけれど、今村さんの筆力の凄さなのか、私の想像力の逞しさなのか、どんなセーターがリアルに思い浮かべられます。
・ウール100%ではなく、ウール・アクリル混(30%/70%位?)
二人は経済的には結構つつましい生活を送っているので、セーターにはそんなにお金をかけないだろうと
・シンプルなメリヤス編みや、リブ編みではなく、アラン模様
ユニクロや無印のメリヤスやリブのセーターでもなく、レース模様でもなく、絶対にアラン模様!ここは、フィアンセの性格描写から勝手に私が想像。もちろん、インバーアランのアラン模様セーターでもなければ、手編みでもありません。
もう、このデザインしか考えられない(>_<)
高価でもない、お洒落なデザインでもない、それでいて作中にもでてくるように、臭いが付きやすいし汚れやすい・・・それでも「白いセーター」がフィアンセが彼女にプレゼントする、特別なものとして取り上げられているのが嬉しいナ♪
お金があるわけでもなく、見た目が良いわけでもなく、欠点もあるけれど、それでも”特別”
「白いセーター」が、お互いの存在を表す象徴のように感じられました。
『白いセーター』を読んでちょっとクリスマス季節の気分になったけれど、今な夏真っ盛り。生でも食べられる、新鮮な朝採りのアスパラで夏バテをやっつけよう!
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