40年近く購読している『Vogue Knitting』の最新号が届きました。
(左が最新号の2018 Holiday、右がWINTER ’92-’93)
ご存知の方も多いと思いますが、『Vogue Knitting』は1年に6回発行されているアメリカの編物雑誌。日本の『毛糸だま』(日本ヴォーグ社)と同じように、(毛糸会社ではなく)出版社が発行しています。この10年程、何故か同じ内容を『Vogue Knitting』と『Designer Knitting』と別の名称、かつ別の表紙で売られていて、ちょっと分かりにくい。多分、商標登録の関係かと・・・北米大陸では商標をとっていても、ヨーロッパなどではとっていなかったのかな?
「ヴォーグ」と聞くと、フランスのファッション誌『VOGUE』を思い浮かべてしまいますが、この『Vogue Knitting』も日本ヴォーグ社もその『VOGUE』とは全く関係ありません。
全20点の掲載作品の内バックナンバーからの再掲載の2点を除いた18点は、出版社のHPでプレビュー出来ます。しかも、クリックすると本誌に掲載された以外のカットも見れるという、大盤振る舞い。
表紙のブリオッシュ編みのストール(デザイン:ナンシー・マーチャント)をはじめ、ブリオッシュ編みがやっぱり魅力的。その他では、いつもながら読み物が面白い。今回は、「アルネ&カルロスに12の質問」。
老舗の雑誌らしくオーソドックスなニットウェアを中心にしながら、こうしてブリオッシュ編みとかアルネ&カルロス等、その時々のトピックスも外さないところがこの『Vogue Knitting』の凄い所。今は世界中で出版不況だと思うのですが、そうした中でかつては年4回発行だったのが、最近は年6回発行するなど発行頻度を上げている秘訣の一つがこういう柔軟さかな?それ以外にも、何か秘訣があるのではと思うのですが、何かなぁ?雑誌とネット、リアルなイベントの連動かな?
表紙のブリオッシュ編みのストールの他に、ナンシー・マーチャントの作品がもう1点最後のページに掲載されています。それが、”Flashback Winter 1992/93″のブリオッシュ編みのメンズカーディガン。
(左が2018 Holiday、右がWINTER ’92-’93)
印象に残ってうっすらと覚えていた作品。同じ写真を再掲載しているのかと思ったら、別カットを使っていました。今と比べると、交差や透かしもなくあっさりした「ブリオッシュ編み」。それでも「ブリオッシュ編み」は他の編み方と比べると難しい編み方なので、解説記事もナンシーが書いていました。もちろん、今号にも編集部が書いた解説記事あり。
(上が2018 Holiday、下がWINTER ’92-’93)
『Vogue Knitting WINTER ’92-’93』を読んだ時には、「素敵な作品だな~」と思っただけでナンシー・マーチャントというデザイナーを意識しなかったのですが、『Vogue Knitting 2018 Holiday』まで26年、この間ずっと彼女は「ブリオッシュ編み」を編み、研究し続けて、今や押しも押されぬ「ブリオッシュ編みの女王」。ここ数年「ブリオッシュ編み」「ナンシー・マーチャント」とよく聞くようになり、何となく「ぽっと出」のように思っていたのですが、それは間違いでした。
桃栗3年、(柿8年ならぬ)ブリオッシュ編み26年
長く時間をかける事ばかりが良い事ではありませんが・・・時間をかけてコツコツと進むことは素晴らしい事だと再認識しました。
それが分かっただけでも、『Vogue Knitting』を長年購読し続けて、良かったな♪
『Vogue Knitting』も『Rowan Magazine』も約40年分持っています。こうして読み返してみるのも面白い。どなたか興味のある方がいらっしゃったら、一緒に読み返す機会を作りたいナ。
需要有るかしら?
『Vogue Knitting 2018 Holiday』、洋雑誌を扱うマガジンマートの取り扱いが終わってしまったので、アマゾンでの購入が便利です。アマゾンでは、同じ内容を『Designer Knitting EARLY WINTER』のタイトルで取り扱っています。↓
『Designer Knitting EARLY WINTER 2018』
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